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ura-sasa 妙高裏ササ日記

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2011年 03月 20日

やっぱり山へ

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大震災から10日たちました。
妙高は震災による影響もなく日常生活を過ごせて職場であるスキー場も縮小しながらですが営業を続けていられています。幸せです。
妙高山もいつもと変わらぬ姿をみせてくれてます。

震災の続く先週のある晴れた日にこの景色が見える山に登って滑ってきました。
家族、親戚が無事だったという個人的安堵感と天気がいいというだけの理由での登山。

震災直後は山に行く気はさらさら無かったのですが、悶々とした気持ちでTVを見続けていたら気が変わりました。
「普段出来ることが出来る状況にあるのにそれをやらないのはオカシイ」のじゃないかと。

もちろん余震も続いていたので山選びには行動時間も少なめで標高差もあまり大きくないところを。
普段どおりではないけれど余震による雪崩の誘発まで頭に入れて行動すればリスクは軽減できるのではないかと浅はかかもしれませんがそんなことも考えて出発しました。
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いい汗を流して山頂に到達
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そして滑降
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ただの運かもしれませんが無事に滑り終えて麓の温泉に入って終了。
また次の山に行けます。

過去にない未曾有の災害でいろんな人がいろいろな意見をNET上やマスコミに出す中で理解できたことは「今回の災害の規模は過去に例の無いものだ」ということ
阪神淡路大震災や中越・中越沖の地震がありましたが今回はそれ以上。
よく政府の対応が後手後手に回っていると、この手の出来事には非難の慣用句のようにでてきますがそれは当たり前なんじゃないだろうか。
 ちっぽけな経験ですが、スキーパトロールは実際の事故に対応する前に当たり前のようにシュミレーションして練習をしています。でも実際に現場に行って事故者と対応すると間違いなく頭の中で組み立てられた想定どうりの対応ができずにあわてます。初めてだと怪我の部位がわかっていて出動していても現場に着くと舞い上がります。冷静に的確な判断が出来るようになるには経験が不可欠です。
 経験が積まれてくると最悪の経験がなくても最悪な事象にたいして最良な判断ができます。それでも後になってみると更に最良の方法も見えてきます。その考察は次の事故に対する経験となって生きてくる、蓄積されてくることだと思います。

政府の対応がああだこうだといったところで政府の対応に対して評論、非難であって意味がない。

普段、山の事故のニュースを聞いて僕らがしてること。それは遭難した人を非難することではなくてどうして遭難してしまったのかの情報を集めて、どうしたら防げたのか、どう対処すればよかったのかを考えることでそれが自分の経験になって繰り返さないように注意すること。

過去に前例のない災害を受けた今、それ以上が今後ないとはもう言えない。
あてのない非難や評論をきいてるよりは災害にあった後、どう行動するべきか考えていく経験としていきたいと思いました

by ura-sasa | 2011-03-20 23:20 | その他


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