2014年 06月 07日
すっかり間の空いてしまった剱岳その2 14:15 喜びの山頂。 しばし記念撮影なんかして山頂を堪能。 風も弱く快適 そしていよいよ大脱走ルンゼへ 上からのぞきこむと出だしはノール状で急な 感じですがその先はそれ以上に急になることもなさそうで、これは行けるなという感じ。 心配は前夜降ったらしいザラメの変わりつつある新雪。 気をつけて右ターンから入って左にラインをはずしながら2ターンして左にトラバって雪の流れを見るという予定でエントリー ところが2ターンしたところで思ったより緩くなくちょうどよく思えたのと、上からビデオをとってくれてたので 欲がでてもう2ターン左にラインを変えながらいけると思い、続けて3ターン目を切ったところで想像してた程度のでザラメスラフが流れてきたので4ターン目で左に逃げて様子見。 というつもりで4ターン目をきった瞬間になぜか右足のスキーがリリース。 そして転倒。 緩んだザラメ雪の斜面になかなか落下を止められず残っていた右足のスキーが雪にひっかかって、そこを支点に縦回転。たぶん3回転でうつぶせ着地。 落下は止められずズルズルと落とされます。 2回落下速度が落ちて止まりかけてはいるのですが2度とも上から流れてくる雪に打ち落とされました。 2回目の立て回転したところで流されながら、うつ伏せ状態から仰向けに思い切って体制を変えると 足元にはきれいに大脱走ルンゼの最狭部とその先に広がる平蔵谷が見えました。 「これは、その名前の由来どおりの大脱走ルンゼだな」とふと思い岩もないそのラインを見定めてそのまま雪と一緒の尻セードの覚悟をきめて足を引っ掛けないように宙にあげました。(腕ではそれなりにブレーキかけてたつもりですが・・・) あとは勢いよくシュートそのものでした。 最後に小さなコブに空中にはじけ飛ばされて平蔵谷のど真ん中にゴール そこは登りでインディアンクーロアールを登るかどうか思案しあっていた場所なのでした。 一気におちてきた大脱走ルンゼ。 途中には僕から離れていったスキーが2本。 2回縦回転したとき、右ひざが2回いやな音がしたけれどとりあえず平蔵谷で立ち上がり歩くことができて 上にいる二人に「大丈夫、平気です」とコール カメラマンがこんな形でさっさと降りてしまったので 肝心の大脱走ルンゼ滑降写真はこの2枚。ゴメンナサイ しかもお二人にはストックとスキーを回収してきてもらいまして、アリガトウ。 1本はピックつきのストックでしたが今回はまるで役に立たずでした。 Slowtrackさんもノドを通過するときにスキーがクラックにひっかかり踏ん張ったときにふくらはぎを痛めてしまいました。 Gacthさんによると僕が板をはずしたところにもクラックがあってそこにはまったような感じがあったそうです。 春の見えないクラックにはきをつけなきゃいけないのに、急斜面での雪の処理といい慎重さをかいたミスでした。 岩にもあたらず骨も折らずに500mも落っこって無事だった幸運をしっかり今後に生かしたいところです。 3人が合流してからはひたすらヒュッテめざして帰り道です。 しんどいですが、止まるとアドレナリンがきれて動けなくなりそうなんで気合で歩き続けて17:00剣御前小屋到着。 温泉のある雷鳥沢ヒュッテまではもう一息。 そして素敵な夕暮れの景色がひろがりました この景色に右ひざの痛みと全身の疲労と心の疲弊が忘れられました。 奥大日岳をバックにGatchさん。 つづいてSlowtrackさん ここの雪がまた素敵でした。 今朝ふと頭に思ったことがやはり正解だったかと思ってしまった瞬間 僕も撮ってもらいました 気持ちよく滑れましたが、それでも痛めてしまった右ひざはだいぶ悪い感じで 油断すると膝がぬけるので靱帯やっちゃったかなという感じ。15年前の左ひざ靱帯断裂と半月板損傷を想起。 それでもあれだけ派手に転げ落ちて、自力で動けてるのだから無事で幸せですというところです 18:00過ぎに雷鳥沢ヒュッテ到着でしたが、小屋のかたは快く泊めてくれて食事も出していただき 温泉療養へ とりあえず乾杯。 そして僕とSlowtrackさんはシーズン終了です。 翌日は二人はけが人、残るGatchさんも所用があり早々に下山となりました。 帰宅後病院へいって今週MRIの診断結果がでました。 右大腿骨・頚骨骨挫傷 右膝内側半月板損傷 右前十字靱帯不全断裂 とりあえず2ヶ月は運動なしということですが自然治癒でいけそうです 今季は左足首の負傷でスタートして右膝負傷でフィナーレ。 年も年だしもうむちゃしちゃいけないのかなと痛感。来シーズンはもうちょっと穏やかに山を楽しむようにしたいと思うのでありました。
by ura-sasa
| 2014-06-07 00:45
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